図書館情報学を学ぶ

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U40プレミアセッション問題、自分なりの意見

実は前回の記事を書いていたときに既に申し込んでいたのですが、全国図書館大会U40プレミアセッションに私も参加することとしました。
参加者へのメッセージには、自分なりに語りたい図書館のテーマについて書いてみました。簡単に言えば、図書館の根本的な目的であった「情報の共有」と「学習環境の互助」を今の図書館制度をすべて脇において考えると、どんな実現方法があるのか、ということを図書館関係者と語りたいと考えています。
先週末に、プレミアムセッションの参加制限について議論がおこりました。それぞれの議題は私も非常に重要な問題意識と感じましたが、議論を追った後の率直な感情としては「やってみないとわからないのではないか」ということでした。

トピック規制のメリットとデメリット

運営者側の方の制約設定の経緯を読むと、指定管理者制度などのトピックを規制しているのは参加者間の交流を有益にしていくための配慮だということがわかります。否定的な発言を禁止するという方法は、しばしばブレーンストーミングなどの会議手法のひとつとしてよく使われるので、イベントの手法としては珍しくないものです。なので、直接図書館界の動きに関わる議論ではなく、単に交流を重視したイベントであれば、そのような規制を行うのもいいのではないかと思います。
ただし、そのような規制は往々にして参加者の発言を不自由にさせてしまうので、ぎこちなくなってしまうという副作用もあります。あくまで規制が無いかのように交流できる雰囲気をイベント主催者側が巧みに作っていかなければ、円滑にコミュニケーションするという本来の目的を阻害してしまう結果になります。人は言葉だけでなく表情などでもコミュニケーションをとるので、規制しているつもりがかえってそのような軋轢を明示化させてしまうのでは、との心配もあります。

試行錯誤の第一歩として今回の規制を考える

上記のメリット・デメリットのどちらがより強く出るかは、雰囲気が結果を決める以上推測することはなかなか難しいのではないかと思います。プレミアセッションの運営者の方々にはいずれも図書館業界を知り尽くし、イベント運営についてもプロの実績を持たれている方が沢山お見かけしていますが、今回のプレミアセッションが斬新な企画であるだけに不確定な要素も多いと残慮しています。それを今回のTwitter上の議論の発生は暗示しているような気がしています。
私としては、今回のプレミアセッションはぜひ成功して頂きたいと思っていますし、できれば定期的な開催を実現していただきたいと思っています。そのためには、さまざまなイベント形態を試行錯誤していくことが必要なのではと思います。なので、私は今回の規制の詳細について強く追求しないようにしたいと思っています。

発展的な流れになって欲しい

実際にはイベントそのものに好意的な方々が大半ですし、プレミアセッションのTwitterアカウントを見る限り協力者がぞくぞくと集まっているようなので、こんなに大げさに書く必要は無かったかもしれませんね。
ただ、せっかく図書館関係者と交流できる機会を持てるのに規制の可否でこういう若手向けの大規模な試みが途絶えてしまうのは哀しいのでとにかく成功して欲しいと思っています。U40の参加者も、試しに参加してみてもし気にくわないのであれば、制限の無いイベントを別途作ってみればいいのではと思っています。
とにかく、発展的に今回のイベントについて考えていきたいものですね。

おわりに

以上、ただ議論をまとめるだけでは卑怯だと思ったので、自分なりの意見を書かせていただきました。文中関係者の方に無礼な表現もあったかと思いますが他意はありませんのでお許しください。
こういうまとまった意見を表現するには、やはりTwitterではなくブログですね。しばらく間を空けていましたが、これを機に更新を再開させていきたいと思います。