図書館情報学を学ぶ

はてなダイアリーで公開していたブログ「図書館情報学を学ぶ」のはてなブログ移行版です。

図書館系ブログポータルWiki、「LisBlogger」を開設しました

報告が遅れてしまいました。以下つらつらと書いていきます。

LisBloggerとは

2008年9月28日に、図書館系ブログポータルWiki「LisBlogger」を開設しました。
LisBloggerは、図書館および図書館情報学に関するWeb上の議論を円滑に進めるよう支援することを目指したWikiサイトです。具体的には、多くのブロガーの方々によって作成されている議論のまとめ記事を集約するなどの活動を考えています。
まだ編集方針が固まっていないため、現時点では登録されたメンバーのみが編集可能な設定となっていますが、基本的には誰でも編集に参加することができます。

図書館系ブログが示す可能性

唐突にポータルWikiを開設しようと思い立ったのは、以下の記事群を読んだことがきっかけでした。

今年の図書館大会のプログラム『「ウェブ2.0」時代の図書館の自由』に関連して岡本真様が書かれた記事です。『「ウェブ2.0」時代〜』では、図書館が貸出履歴を活用することの是非と、それに伴う「図書館の自由」について議論することを目的としたプログラムです。
上記の記事を参照すれば、今回のプログラムにおいてブログ上の議論が重要な関わりを担っていることが分かるかと思います。大会参加の前に議論の背景を把握することができ、プログラム終了後も参加者からの反論が寄せられるなど、「図書館大会」の枠では収まらない継続的な議論を行うことができています。
今回の件は、図書館系ブログがネット上のコミュニティだけにとどまらず、日本の図書館や学術組織を対象とした一種の公共圏になる可能性を示しているといえます。

図書館系ブログの問題点

しかし、一方で図書館系ブログ群には幾つかの問題を抱えています。一つは、「まとめ記事の分散」です。
ブログコミュニティでは、ある一定規模以上の議論には必ず関連記事をまとめた「まとめ記事」が作成されます。まとめ記事は、現状の議論を円滑にするだけでなく、後から参加したブロガーが議論を追うにも役立ちます。
しかし、図書館系ブログのまとめ記事は複数のブログに分散しており、過去の議論を把握するのが困難な状況になっています。これでは、コミュニティが閉鎖的になり、ウェブで議論をする利点を失わせてしまいます。

Lis-Bloggerによる「議論の土台」づくり

そこで私が開設したのが「Lis-Blogger」です。Lis-Bloggerは、まとめ記事の集約を図ることによって「議論の土台」を形成し、誰もが議論に参加できるような「開かれたコミュニティ」=公共圏の実現を目指します。
図書館系ブログをこれからの図書館の形成を支援するような場とするためには、多くの方の協力が必要です。図書館系ブロガーの皆様、ぜひLis-Bloggerの編集メンバーとして参加してみませんか?

以上、駄文ながらLis-Bloggerのリリースをお伝えしました。これからもLis-Bloggerをよろしくお願いいたします。