図書館情報学を学ぶ

はてなダイアリーで公開していたブログ「図書館情報学を学ぶ」のはてなブログ移行版です。

筑波大による図書館ワークショップ活動

復活第1弾ということで、筑波大学の活動をご紹介。

ワークショップを通じた地域の子ども達の創造性育成支援【PDF】
http://www.tsukuba.ac.jp/public/booklets/forum/forum76/14.pdf

筑波大学では、図書館情報メディア研究科所属の鈴木桂苗先生および西岡貞一先生を中心として、公共施設での子ども向けワークショップの企画運営活動が行われています。これは、子どもの創造性を育成することを目的としており、開催する施設の特性を活かしたワークショップを開催しています。
そして、その活動の一つとして2005年度から行われているのが、茨城県牛久市立中央図書館での「図書館ワークショップ」です。

「図書館でのワークショップ開催」
http://www.camp-k.com/otona/home/column_collabo.php?id=37

具体的な内容を以下に紹介します。

2005年度 「クリケットワークショップ」

クリケットワークショップは、クリケットと呼ばれる手のひらサイズのコンピューターにモーターやセンサーを付けて簡単なロボットを子どもに制作してもらうという内容です。

2006年度 「デジかみしばいワークショップ」

デジかみしばいワークショップは、デジタルカメラと人形を使って4コマ紙芝居を制作するというものです。制作は4・5人のグループで行い、完成後はプロジェクターで投影し、子どもたちがそれぞれの登場人物の声を演じて発表会を行っています。
このワークショップの面白いところは、1つのグループが1つの作品を作るのではなく、1コマごとにグループが入れ替わって、リレー小説のようにコラボレーションしていく点です。これによって、それぞれの発想が思わぬ相乗効果を生んで非常に面白い紙芝居ができあがっていくそうです。

図書館・大学・企業の連携

上に書いたように、このワークショップでは筑波大学が企画運営を行い、牛久市立図書館が会場を提供しています。さらに、それぞれのワークショップの教材およびプログラムは、CSKグループの社会貢献機関であるCAMPより提供されています。*1
このように、図書館・大学・企業の3種の異なる団体による連携によって、ワークショップが運営されている点が注目の点です。
ビジネス支援など、図書館が個人の社会的な問題の解決を支援するサービスが最近行われていますが、今後この傾向が強まっていくならば、他団体との連携活動が非常に重要となってくると思います。

学生によるボランティア活動

この2つのワークショップ活動では、筑波大学図書館情報専門学群の学生と、図書館情報メディア研究科の大学院生がボランティアとして参加しています。ワークショップの司会や子どもの制作の支援など、ワークショップの重要な役回りを多くの学生が担っています。
実は、牛久市立図書館のワークショップには初期から私もスタッフとして関わっています。

STUDENTS 2006年9月号「学生の社会体験報告」(9ページ 常川真央の項)【PDF】
http://www.tsukuba.ac.jp/public/students/2006pdf/students060914.pdf

子どもを助ける側として参加しましたが、こちらも子どもたちの面白い発想や強い好奇心に驚かされ、非常に面白い体験ができました。
さらに、このワークショップを通じて、院生の方々などとコミュニケーションをすることができた点も嬉しかったです。自分の大学生活を考える上で非常に有意義でした。

今後の図書館ワークショップについて

2007年度も、今月下旬に牛久市立図書館でワークショップが開催される予定です。*2詳しい内容などは後日またご紹介していきたいと思いますが、今回は図書館という場を最大限に活かした内容となっており、図書館で開催する意義が十分にあると思っています。

おわりに

以上、筑波大学が主催している図書館ワークショップ活動について紹介しました。先に書いたように、この活動には私も関わっています。私にとって非常に重要な活動の1つのため、この活動と私についてまた後日書いていきたいと思います。

*1:http://www.camp-k.com/otona/ws/

*2:開催内容はhttp://library.city.ushiku.ibaraki.jp/information.html「しらべてみよう!つくってみよう!〜どうぶつ編〜」を参照。