図書館情報学を学ぶ

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ウェブで問われるリテラシー能力

ウェブにある資料から得られる情報の多くは信頼性に欠けます。それ故に、書籍を中心とした調査と比べてより批判的に資料を読解する能力(=リテラシー)が必要になるでしょう。最近、読む者のリテラシーを問われるトピックがウェブで幾つか登場しました。

官邸WEB+メルマガで7億超という話はやっぱりガセネタでした
http://www.virtual-pop.com/tearoom/archives/000178.html
Winny裁判、罰金刑は重いか?軽いか?--自己矛盾を抱えた判決
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20338740,00.htm

これら2つのトピックは直接に関連性はありませんが、共通している点としてウェブに蔓延する「思いこみ」をただすような主張であるということです。両記事の著者たちは1次資料にあたりながら冷静な分析を行っている。後者はwinny裁判は有罪であるけれども、だからといって今回の判決はwinnyの存在を全否定したものではないと分析していて、前者は7億超という数字は正しくないと分析している。
これらの記事が正しいとは限りませんが、少なくとも1次資料にあたろうとする姿勢はある程度の信頼性を持ちます。WWWで意見主張を行っている人々(自分を含め)は見習った方がいいのではないでしょうか。

関連書籍

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