西垣通『こころの情報学』
- 作者: 西垣通
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1999/06/01
- メディア: 新書
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内容は、「情報とは何か?」という問いを、ヒトの心と情報の結びつきという観点から探求していくもので、人工知能論・認知心理学・言語学・動物行動学・社会学等々、様々な学問分野での<ヒトの心>に対する解釈を紹介しています。
構成は、第1章「情報から心をみる」で情報の定義を行い、第2章「機械の心」で人工知能、第3章「動物の心」でヒトの心と動物の心の比較、第4章「ヒトの心」で人類の言語活動、第5章でインターネットなどのメディアがヒトに与える影響について解説する、という具合です。第1章から第3章まではかなり客観的に書かれており、情報学の入門書として非常に良い内容となっています。第4章はこれからの情報化社会について述べているので、少し著者の意見が加わって偏りができているように思いますが、それでも非常にためになります。
私としては、オートポイエーシスシステムの理論を用いたヒトの心のメカニズムの説明と、言語が何故生まれたのかを言語学・社会学から解説していく部分が非常に興味深かったです。あとでぽつぽつと内容の詳細な紹介をしていきたいですね。