図書館情報学を学ぶ

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図書館の役割

図書館とは何でしょうか?多くの方は、図書館と聞くと、まず市立図書館や県立図書館を思い浮かべるでしょう。図書館法では、以下のように図書館が定義されています。

図書,記録その他必要な資料を収集し,整理し,保存して,一般公衆の利用に供し,その教養,調査研究,レクリエーション等に資することを目的とする施設で,地方公共団体日本赤十字社又は民法第34条の法人が設置するもの(学校に付属する図書館又は図書室を除く.)

要するに、「誰でも自由に情報を得たり、小説や音楽を楽しむことができるように資料を集めた施設」を図書館としています。*1ここで重要なのは、「一般公衆の利用に供し」の部分、つまり誰でも利用できる、ということにあります。
社会権」という言葉があります。社会権とは、人が社会に生きる上で最低限の環境を得る権利のことです。現在の社会は情報化社会と言われており、情報をまったく得ることができなければ社会で生きていくことは出来ません。社会権を保護するためには、「知る権利・学習する権利」も保護される必要があります。この権利を保護するのが、図書館の本来の役割というわけです。*2

*1:ただし、図書館法では、地方公共団体などが運営する、公立の図書館に限定しています。実際に図書館という時は、大学図書館学校図書館、そして民間団体や企業が運営する私立の図書館も含めるほうが適切ですね。

*2:厳密に言えばこれは「公共図書館の役割」というのが適切です。公共図書館についてはまた後に。